最近子犬を飼い始めたけど落ち着きがなくて困っています…
元気いっぱいのかわいい子犬ですが、無駄吠えをしたり興奮がおさまらなかったりと落ち着かないことが多いですよね。
落ち着きがないとしつけの指示がうまくワンちゃんに伝わらず、飼い主さんのストレスになってしまいます。
子犬との楽しい生活を思い描いていたのに「想像とは違う」「このままやっていけるだろうか」と、戸惑いや不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。
落ち着きがない子犬と接するときには、この記事に書かれているポイントを抑えれば解決できますよ。
この記事では子犬が落ち着きがない原因や飼い主さんが気をつけること、しつけのポイントについて解説しています。
ぜひ読んで実行していただき、子犬とのより良い関係を築いてくださいね。
この記事でわかること
- 子犬が落ち着きがない原因
- 子犬を落ち着かせるために飼い主さんが気をつけること
- 子犬が落ち着かないときの状況別の対応
- 落ち着がない子犬のしつけのポイント
子犬が落ち着きがない原因
子犬のパワフルな行動に、面食らう方も多いのではないでしょうか。
そもそも子犬は見るもの全てが新鮮なため、興奮しやすいのは普通のことです。
個体差はありますが成長とともに1歳前後から3歳くらいで、自然に落ち着いてくるものです。
落ち着きがないのは、成長途上にある証拠といえます。
かといって落ち着きのないままでは、吠える声にストレスを感じたり、しつけがスムーズにいかなかったりします。
また成長した後も興奮しやすい犬になり、問題行動を起こす原因にもなりかねません。
状況に応じてしつけを行い落ち着きのなさをコントロールして、心身ともに健康なワンちゃんに導いてくださいね。
しつけを始める前に、まずは落ち着きがない原因を知る必要があります。
おおまかには次の2つが考えられます。
- 元々の性格と犬種
- 生活環境
あなたのワンちゃんはどちらに当てはまるのか、または両方当てはまるのか、読んで分析してくださいね。
元々の性格と犬種
落ち着きがないのは、ワンちゃんの性格や犬種が原因の可能性があります。
おっとりしている子犬なら、比較的早く落ち着くでしょう。
活発な子犬の場合、落ち着きやすくなるように接し方やしつけを工夫しないと、成長後は興奮しやすい犬になる可能性があります。
次に紹介している犬種は、興奮しやすい傾向があります。
ただし一括りに犬種といいましても個々に性格は異なりますので、あくまでも参考にしてくださいね。
- ジャックラッセルテリア
- ビーグル
- ミニチュアピンシャー
- フレンチブルドッグ
- ポメラニアン
- チワワなど
ジャックラッセルテリアやビーグル、ミニチュアピンシャー、フレンチブルドックなどは猟犬として活躍していた歴史があり、動くものに興味を持ちやすく、体を動かすことが好きな子が多いです。
そのため、我を忘れ大暴走してしまうことがありますね。
警戒心の強いチワワやポメラニアンは恐怖を感じやすく、新しい物や慣れていない事、人などに何かと吠えてしまいやすいです。
生活環境
落ち着けない生活環境が影響して、落ち着きがない子犬になってしまうことがあります。
次にあげるような生活環境になっていませんか。
①外からの刺激が入りやすい
②必要以上にちょっかいを出す家族がいる
③大声を出す
④ケンカが多い
家の前が大通りに面していて車の通りや人通りが多く、トラックなど大型車の通る音や人の話し声が頻繁に聞こえてくる環境では、犬が落ち着けずに興奮しやすくなります。
小さなお子さんがいると、子犬が寝ているときにちょっかいを出したり必要以上に触れ合ったりすることで、子犬が落ち着けない状況になることがあります。
大きな声を出す人がいるご家庭やケンカが多いご家庭も、子犬は影響を受けて落ち着きがなくなりやすいでしょう。
子犬を落ち着かせるために飼い主さんが気をつけること
しつけに入る前に、まずは飼い主さんが気をつけることを知ってくださいね。
飼い主さんの努力でできることを先に行った方が、しつけがスムーズに入りやすくなるからです。
子犬が落ち着がなくなる原因は、飼い主さんの子犬に対する接し方と運動不足が多く影響しています。
またご家族がいる場合は、みんなで意識して行動を変えていく必要があります。
ご家族の中でひとりだけ気をつけても意味がないため、ご家族みんなで子犬の接し方のルールを決めましょう。
気をつけることは、次の5つです。
- 飼い主さんが落ち着く
- 過剰に褒めたり撫でまわしたりしない
- お留守番は短くする
- お散歩をサボらない
- コミュニケーションを十分にとる
詳しく解説していきますね。
飼い主さんが落ち着く
よく「犬は飼い主に似る」と言われますよね。
落ち着がない子犬につられて、興奮していませんか。
興奮している子犬に対して、大きな声で「静かにして!」「落ち着きなさい!」と言うのは逆効果です。
またバタバタと忙しなく動きまわったり、大きな音を出したりすることも、子犬にとっては刺激になるので避けましょう。
例えばインターフォンが鳴り、慌てて飼い主さんが玄関へ向う姿を見て、子犬が「なにごとだ?!」と落ち着きがなくなり吠えたてる、ということはよくある話です。
人同士で感情が影響しあうように、人と犬との間でも感情は影響しあいます。
子犬を落ち着かせるためにも、まず飼い主さんが落ち着いた行動を心がけましょう。
過剰に褒めたり撫でまわしたりしない
甲高い声で褒めたり撫でまわしたりすると、興奮しやすい子犬はさらに興奮して落ち着きがない性格になりやすいです。
子犬は褒められたとは思わないで、「遊んでくれている」と勘違いする可能性があるからです。
褒めるときやリラックスしているとき、遊びのときなど、状況によって接し方は変える必要があります。
遊びの最中では、高い声を出しても問題ありません。
しかし褒めるときやリラックスしているときでは、ゆっくりと撫でながら優しい声がけを特に意識してくださいね。
お留守番は短くする
犬のお留守番は、長くても12時間が限界といわれています。
特に子犬は食事や排泄の回数が多いため、お留守番は3時間以内にしましょう。
環境に慣れているか、体調はどうか、子犬の性格などにもよるため、お留守番させる時間はワンちゃんをみて判断してください。
犬は社会性がある動物ですので、ひとりでいることは基本的に苦手です。
子犬の時期は特に、通常では母犬や兄妹と一緒に過ごしますので、ひとりでのお留守番はストレスや不安を強く感じます。
無駄吠えや遠吠えなど分離不安症になることもあるため、お留守番の時間には配慮が必要です。
飼い主さんと離れることで強い不安やストレスを感じ、問題行動を起こす不安障害のこと。飼い主さんが外出することに気づいてソワソワしたり無駄吠えしたりする。家具などの破壊や必要以上に体を舐めるなど自傷行為をすることもある。
お散歩をサボらない
お散歩は、単に運動をさせるためだけのものではありません。
次の5つの目的があります。
- 体力の維持
- ストレス解消
- 社会性を身につける
- 飼い主さんとの信頼関係を深める
- 探究欲求を満たす
運動をすることで体力の維持やストレス解消につながります。
他の人や犬と関わる中で、社会性を身につけるためにも必要です。
お散歩は1日2回、1回あたり30分前後が目安です。
大型犬の場合は30分〜60分です。
小型犬なら室内で運動させればいい、とお考えの飼い主さんもいますが、お散歩は心身ともに健康でいるために重要ですのでサボらないようにしましょう。
お散歩はワンちゃんにとって、大好きな飼い主と一緒に出かけられる楽しみな時間です。
声をかけスキンシップをとりながら、楽しんでお散歩へ出かけましょう。
コミュニケーションを十分にとる
コミュニケーションが足りないと、子犬は寂しくて飼い主さんを追いかけたり無駄吠えしたりしやすくなります。
犬は体の動きや尻尾の動きなど、全身で気持ちを伝えてくれますよね。
それに対して飼い主さんが気づかなかったり無視したりしてしまうと、子犬は寂しい気持ちになってしまいます。
寂しい気持ちがストレスにつながり、不安から落ち着きのない行動にあらわれます。
コミュニケーションをとることは、飼い主さんとワンちゃんの信頼関係を築くためにもとても大切です。
ワンちゃんに話しかけたり一緒に遊んだりして、コミュニケーションをたくさんとるように心がけてください。
【状況別】子犬が落ち着きがないときの対応
子犬によって落ち着きがなくなるときのタイミングがあります。
ここではよくある次の3つの状況のときの接し方について、解説します。
- お散歩時に落ち着きがなくなるとき
- ごはんやおやつの時間になると落ち着きがなくなるとき
- 子どもとふれあうとき
ワンちゃんの興奮する状況に合わせてチェックしてみてくださいね。
お散歩時に落ち着きがなくなるとき
お散歩好きなわんちゃんなら、お散歩に行こうと声をかけると嬉しくて大喜びしますよね。
興奮したままリードをつけて出かけてしまうと興奮をさらに助長してしまうため、「じっと落ち着いていないと次の行動に移れない」ということを理解させる必要があります。
対応策としては、次のことを行ってくださいね。
「おすわり」や「まて」をさせて落ち着かせてから、リードをつけてお散歩に行く
お散歩はワンちゃんのためのものですが、ワンちゃんに合わせすぎるのも問題です。
ワンちゃんが走れば飼い主さんも走しり、ワンちゃんが止まったら飼い主さんも止まったりするのも、ワンちゃんに振り回されて大変ですよね。
飼い主さんもワンちゃんも双方が尊重しあうお散歩が理想です。
興奮して引っ張るワンちゃんなら、次の2点をお散歩中に行いましょう。
- ワンちゃんが穏やかに歩いているときに一緒のペースで歩き、褒めてご褒美をあげる
- ワンちゃんが引っ張ろうとしたり走り出そうとしたら、ワンちゃんが落ち着くまでその場に留まる
飼い主さんと同じペースで歩くと良いことがある、と学習させましょう。
歩き慣れていない道でしつけをしようとしても、見慣れない風景に刺激を受けてスムーズにいきません。
まずは普段のお散歩コースで始めるようにしてくださいね。
ごはんやおやつの時間になると落ち着きがなくなるとき
子犬は飼い主さんをよく見ているので、ごはんやおやつがもらえると気づくとソワソワすることもよくありますよね。
ワンちゃんが催促している状態でごはんやおやつを与えてしまうと、犬は「これでいいんだ」と学習してしまいます。
以下のポイントに気をつけてください。
ソワソワしたり吠えたりしている間は、ごはんやおやつをあげない。
「おすわり」と声をかけ、落ち着いたらあげるようにしましょう。
「落ち着かなくても要求が叶う」とワンちゃんが学んでしまうと、落ち着かせることがさらに難しくなります。
「落ち着かないと嬉しいことが起こらない」と、学習させてくださいね。
子どもとふれあうとき
小さなお子さんと子犬がふれあっている様子は、見ていて癒されますよね。
しかし小さなお子さんは動きが突発的で、撫でようとして急に手を出したり後ろから抱き上げたりすることがあり、子犬は驚いていまいしやすいです。
また大きな声や甲高い声を小さなお子さんは出すことで、子犬は興奮しやすくなります。
大人がそばで見守り、お子さんに子犬との接し方を教えましょう。
子犬は寝ることも重要ですので、遊んでいる時間が長くならないように調整しましょう。
子犬が興奮しすぎたなら、一旦遊びをストップしクールダウンさせてください。
落ち着きがない子犬のしつけのポイント
落ち着きがない子犬にしつけをするのは難しいように感じませんか?
しつけが思ったようにいかないときは、次の3つのポイントを試してみてください。
- 基本の「おすわり」と「まて」をできるようにする
- メリハリをつける
- 子犬を疲れさせる
それぞれ詳しく解説しますね。
基本の「おすわり」と「まて」をできるようにする
落ち着かせるためには、まず「おすわり」を教えます。
次に落ち着いた状態をキープするために、「まて」を教える必要があります。
「おすわり」は基本的なしつけで、生後3ヶ月ごろから始められます。
次の手順でしつけましょう。
- おやつを握り、犬と目を合わせる
- おやつを握った手を犬の頭よりも少し上にあげる(犬がおやつを見上げ、自然と座れば◎)
- しっかり座っている状態で、言葉で褒めておやつをあげる
- ③までできるようになったら、お尻が地面についた瞬間に「おすわり」と声をかける
④を何度も繰り返して練習します。
ワンちゃんが立っているときに、「おすわり」の声かけだけで座るようになったら成功です。
「おすわり」ができるようになったら、「まて」をしつけましょう。
- おすわりの状態でおやつを握り、「まて」と声をかけその状態で1〜2秒キープさせる
- しっかりとおすわりできているうちに、「いい子」など言葉で褒めてから手を開きおやつをあげる
- ①~②を繰り返しながら、「まて」の時間を少しずつ延ばしていく
動き出してしまったときは、おやつをあげずにもう一度チャレンジしてみましょう。
ポイントは犬が動き出す前に、タイミングを測りおやつをあげることです。
覚える速さは個体差がありますので、諦めずに何度も繰り返し練習しましょう。
メリハリをつける
落ち着きがない子犬の問題点は、興奮しすぎて周りが見えなくなることです。
子犬が興奮しても飼い主さんの指示で落ち着くようになるためには、メリハリのある接し方を普段からしましょう。
メリハリのある接し方とは、思いっきり遊ぶなどして興奮してもいい時間と、落ち着いて静かにする時間の差を明確につけることです。
落ち着きがない子犬はエネルギーがあり余っている傾向があるので、発散させるために興奮を許す時間を多めにとるようにしましょう。
落ち着かせようと思ってもなかなか落ち着かないときは、子犬をケージに入れて休む時間を設けます。
このためクレートトレーニングは重要です。
クレートトレーニングのやり方を詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
ケージ内では「休む場所」「静かにしている場所」と、子犬に学んでもらいましょう。
子犬を疲れさせる
元気が有り余っている子犬は、家の中でじっとしていられません。
逆に遊び疲れていたら活発に動きまわることはしなくなりますので、おもちゃで体を動かして遊ばせることが子犬を落ち着かせるには効果的です。
ドッグランに出かけることも、子犬にとっては刺激があり疲れさせられます。
遊びに夢中になりすぎると落ち着きにくくなりますので、途中で休憩を挟むようにしましょう。
知育おもちゃなら、長い時間遊べて犬の脳の活性化にもつながりますよ。
おやつをおもちゃに入れられて、取り出すために転がしたり動かしたりして頭をつかうおもちゃ
ワンちゃんに合うおもちゃを選ぶようにしましょう。
子犬を落ち着かせてストレスのない生活を送りましょう!
この記事では、子犬が落ち着がない原因や飼い主さんが気をつけること、しつけのポイントをご紹介しました。
子犬が落ち着かないことはごく普通のことで、成長途上にある証拠です。
かといって、しつけをしないと落ち着きがないことが習慣化してしまい、問題行動を起こしやすくなります。
信頼関係を築くためにも、子犬を落ち着かせるようにする必要があります。
子犬が落ち着きがない原因は、次の2つです。
- 活発で興奮しやすい性格
- 犬種では猟犬として活躍していた犬種や警戒心の強い犬種
ワンちゃんが活動的なら、接し方やしつけを工夫する必要がありますよ。
- 外からの刺激が入りやすい
- 無駄にちょっかい出す家族がいる
- 大声を出す
- ケンカが多い
騒がしい生活環境では子犬が落ち着けませんので、思い当たる節があるなら改善しましょう。
子犬を落ち着かせるためには、まずは飼い主さんが変わる必要があります。
次のことに気をつけてくださいね。
- 飼い主さんが落ち着く
- 過剰に褒めたり撫でまわしたりしない
- お留守番は3時間以内にする
- お散歩は1日2回、1回あたり30分前後を目安に行く
- コミュニケーションを十分にとる
まずは飼い主さんが落ち着き、甲高い声で褒めたり撫で回さないようにしましょう。
子犬はひとりでのお留守番はストレスを強く感じるため、3時間以内にして安心させてあげてください。
お散歩は単に運動をさせるためだけではなく、以下の目的があります。
- 体力の維持
- ストレス解消
- 社会性を身につける
- 探究欲求を満たす
毎日連れて行ってくださいね。
不安から子犬が落ち着きがなくなることもありますので、コミュニケーションを十分にとりましょう。
状況別での対応は、次のとおりです。
- 「おすわり」や「まて」を徹底的にしつけて落ち着けるようにする
- ワンちゃんが穏やかに歩いているときに一緒のペースで歩き、褒めてご褒美をあげる
- ワンちゃんが引っ張ろうとしたり走り出そうとしたら、ワンちゃんが落ち着くまでその場に留まる
飼い主さんもワンちゃんも双方が尊重しあうお散歩が理想です。
ワンちゃんを振り回さないように、逆に振り回されないように、しっかりしつけましょう。
ソワソワしたり吠えたりしている間は、ごはんやおやつをあげない
「落ち着かないと嬉しいことが起こらない」と、学習させてくださいね。
大人がそばで見守り、子犬との接し方をお子さんに教える
子犬の様子を見ながら、大人が時間や接し方をお子さんに教えるようにしましょう。
子犬を落ち着かせるしつけのポイントは、次の3つです。
- 基本の「おすわり」と「まて」をできるようにする
- メリハリをつける
- 子犬を疲れさせる
「おすわり」と「まて」を徹底的にできるようにしてくださいね。
思いっきり遊ぶなどして興奮してもいい時間と、落ち着いて静かにする時間の差を明確につけてメリハリをつけることも有効です。
子犬を疲れさせれば満たされるので、必然的に子犬は落ち着きます。
元気すぎて落ち着きがないと困る場面は多くあります。
もう少し落ち着いてくれれば…と悩むこともありますよね。
飼い主さんの努力と工夫で、ワンちゃんは落ち着くようになりますよ。
子犬が落ち着く環境づくりとしつけをして、飼い主もワンちゃんも楽しい生活を送ってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。