
うちの子、お散歩中でしかトイレをしないのよね。室内でできるようにしたい。



前は家の中でトイレできていたのに、最近は室内で排泄しなくなったんだよね……。しつけ直しはできるだろうか?
ワンちゃんが外でしかトイレをしないと、天候が悪い日はワンちゃんもお散歩を嫌がるし、お留守番のときには長時間トイレを我慢させることになり、飼い主さんもワンちゃんも大変ですよね。
トイレを我慢させることはワンちゃんの健康にも悪影響ですし、シニア犬になると我慢できる時間が短くなり外へ連れ出す回数も増えて、お世話の負担も増えていきます。
ワンちゃんのことはもちろん、飼い主さん自身のことも考えると、室内で排泄ができるようにしておきたいですよね。
この記事では、外でしたがる理由やデメリット、効果的なしつけ方法とコツをお伝えします。
外でのトイレが習慣になっていても、時間をかけてトレーニングすれば、室内でトイレしてくれるようになります。
安心してお留守番させたい、天候が悪い日はお散歩に出かけなくてもいいようにしたいとお考えの飼い主さんは、ぜひ最後までお読みください。
この記事を読むとわかること
- 外でしかトイレをしない理由
- 外でトイレをデメリット
- 外でしかトイレをしない犬に効果的なしつけ方法
- 効果的なしつけのための6つのコツ
外でしか犬がトイレをしない理由


ワンちゃんが外でしかトイレをしない理由は、本能的なことだったり、飼い主さんの何気ない行動によって習慣化されてしまったりとさまざまです。
理由によってしつけ方も変わりますので、まずは理由をしっかり理解しましょう。
具体的には以下の5つの理由があります。
- 犬の習性によるもの
- 寝床とトイレの距離が近い
- 外でのトイレが習慣になっている
- お散歩中に自由にマーキングしている
- 室内でトイレを失敗したときに叱られたことがある
ひとつずつ解説しますね。
犬の習性によるもの
犬はもともと、土の上や草むらで排泄するのを好む動物です。
土や草のニオイがトイレを促す刺激にもなります。
柴犬など日本犬系の犬は、特に草むらなどを好んでトイレをする傾向があるようにシッティングをしていて感じますね。
寝床とのトイレの距離が近い
犬は寝床が汚れると衛生面でよくないことをわかっていて、寝床での排泄を嫌う傾向があります。
また外で生活していた犬は巣穴の近くで排泄すると、ニオイで外敵に自分の居場所を知らせることになるので巣穴から離れた場所で排泄していました。
寝床とトイレの距離が近いとトイレで排泄することを嫌がるようになりやすいので、トイレの場所を見直すとよいでしょう。
外でのトイレが習慣になっている
「お散歩=トイレの時間」とワンちゃんが認識している可能性があります。
特に毎日決まった時間やコースでお散歩していると、この傾向が強まります。
お散歩の時間に合わせたトイレのリズムが定着しやすいためです。
お散歩中に自由にマーキングしている
犬はマーキングをすることで自分の縄張りを示しています。
お散歩中に自由にマーキングさせていると頻繁に外で排尿することになり、外でトイレをすることが当たり前だと思うようになります。
室内でトイレを失敗したときに叱られたことがある
ワンちゃんが室内でトイレを失敗したときに、強く叱ってしまったことはありませんか?
叱られたことで、「室内でトイレするのは悪いことだ」と認識しているからかもしれません。
外でしかトイレをしないことのデメリット


室内でワンちゃんにトイレをしてほしいけれどトイレトレーニングは大変そうだと、しつけることをためらう方もいるかもしれませんね。
外でしかトイレができないと、ワンちゃんとの日常生活でさまざまなデメリットが生じます。
具体的には以下のようなことがありますよ。
- 一日のお散歩回数が増える
- 長時間のお留守番やペットホテルに預けることが難しい
- トイレを我慢して病気になる危険性がある
- シニア犬になったときのお世話が大変になる
ひとつずつ詳しく説明していきますね。
一日のお散歩回数が増える
外でしかトイレをしない場合、一日に3~4回の散お歩が適切です。
犬によって個体差がありますが、一日のトイレ回数の目安は次の通りです。
子犬 | 7~10回 |
成犬 | 3~5回 |
シニア犬 | 5~6回 |
トイレを我慢しすぎないために、最低でも朝晩の2回はお散歩に連れて行ってあげましょう。
台風など天候が悪い日や飼い主さんが体調不良のときには、何度もお散歩に行くのは大きい負担となりますね。
長時間のお留守番がさせにくい
ワンちゃんが外でしかトイレをしない場合、朝晩のお散歩は必須です。
特に一人暮らしの場合は急な残業などで帰宅が遅くなり、朝のお散歩から夜のお散歩までが長時間になってしまうということもあるかと思います。
ワンちゃんに長時間トイレを我慢させてしまうことになり、飼い主さんも心苦しいですよね。
室内でトイレができれば、安心してワンちゃんにお留守番してもらえますよ。
トイレを我慢して病気になる危険性がある
お散歩中でしかトイレをしないと、どうしてもワンちゃんがトイレを我慢する機会が増えてしまいます。
長時間トイレを我慢すると、次のような泌尿器系の病気になる危険性があります。
- 膀胱炎
- 尿路結石
- 腎臓病
- 便秘
泌尿器系の病気は痛みをともなうもの多いので、ワンちゃんの健康のためにもトイレトレーニングは大切です。



成犬では最大12時間トイレを我慢できると言われていますが、老廃物である尿を体内に長時間溜めておくことは健康面で悪影響を与えるでしょう。
シニア犬になったときのお世話が大変になる
犬も高齢になると膀胱周りの筋力が低下し、トイレの回数が増加します。
ワンちゃんの足腰が弱くなったり、体調が悪くなったりしてお散歩に行けなくなることもあるでしょう。
外でのトイレが習慣化している犬は、足腰が弱くなっても我慢して外でしたがる傾向があります。
トイレの度に飼い主さんが、ワンちゃんを抱えて外に連れて行かなければなりません。
大型犬だと負担は、さらに大きいでしょう。
室内でトイレができるようにしておくことは、飼い主さんとワンちゃんの将来のためにもとても大切ですよ。
外でしかトイレをしない犬に効果的なしつけ方法


今からでも室内でトイレができるようになるのかと、不安に思う飼い主さんもいるでしょう。
時間はかかるかもしれませんが、きちんとした手順でしつければ自宅で排泄できるようになるので安心してくださいね。
具体的なしつけ方法について説明しますね。
方法①室内でトイレの体験をさせる
積極的に室内でトイレの体験をさせていきましょう。
以下の2通りの方法を試してみてくださいね。
- 室内でトイレをするまでお散歩に行かない
- お散歩を短時間で終わらせて、すぐに自宅のトイレに行く
ワンちゃんのいつもの排泄のタイミングにトイレに連れて行き、室内で排泄してからお散歩に行きましょう。
もしくはお散歩を短時間で終わらせて、自宅のトイレで排泄させます。
室内でトイレができたときには、しっかり褒めてあげてくださいね。
成功体験をたくさん積ませて、「自宅でトイレすると喜んでくれる」と覚えてもらうことが大切です。
もし失敗しても決して怒らないでくださいね。
方法②野外から徐々に室内のトイレ環境に慣れさせる
ワンちゃんが室内でトイレをするまで待つなんて耐えられない、という方もいるかもしれませんね。
お散歩が大好きなので短時間で帰ってくることができない、ということもあるでしょう。
方法①では難しい場合は、徐々に室内での排泄に慣れさせるしつけ方法がおすすめです。
しつけ方法は、以下の4つのステップになります。
- お散歩中も排泄時にトイレシートを使う
- お散歩時のトイレに近い環境を用意する
- 徐々に室内にトイレを移動する
- トイレシートだけにする
詳しく説明していきますね。
お散歩中にトイレのサインをワンちゃんがしたらトイレシートを出し、シートの上で排泄させます。
シートの上で排泄できたら、たくさん褒めてあげましょう。
トイレシートの感触を覚えてもらうことが目的です。
ベランダや庭など外に近い場所に、お散歩中の排泄時に近い環境を再現します。
再現方法としては、以下のことを実践してくださいね。
- トイレシートの上に排泄場所の土や草を置く
- 人工芝を敷く
- 自分のおしっこがついたシートを利用する
ベランダでできるようになれば、窓際や玄関など外に近い家の中にトイレを移動させます。
様子を見ながら、最終的に室内の正しいトイレの場所に移動させましょう。
室内でのトイレに慣れてきたら徐々に土や草などを減らし、トイレシートだけにします。
トイレシートだけで排泄できれば、トレーニング成功です。
一度ついてしまった習慣を変えるには時間がかかります。
ワンちゃんのペースに合わせて根気強くトレーニングしてあげましょう。
効果的なしつけのための6つのコツ


トイレのしつけは根気とコツをおさえることが重要です。
しつけの成功率を高めるコツをご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。
具体的には以下の6つです。
- 排泄時に特定の言葉を繰り返す
- トイレの環境を整備する
- お散歩とトイレ時間を切り離す
- 足を上げてしたがる場合の対策をとる
- 失敗しても絶対叱らない
- 失敗した場所はしっかりと掃除する
ワンちゃんがトイレを覚えるやすくなるよう、サポートしてあげましょう。
排泄時に特定の言葉を繰り返す
排泄しているときに、「ワンツー」や「シーシー」などの掛け声をかけましょう。
トイレのたびに掛け声をかけることで、掛け声が合図となりトイレを催すようになります。
「掛け声=トイレ」との認識ができると、飼い主さんの掛け声でトイレできるようになりますよ。
飼い主さんがして欲しいタイミングでワンちゃんに排泄してもらえるので、車での移動やドッグランなどでも安心です。
掛け声はワンちゃんが覚えやすいように、家族で統一してくださいね。
トイレの環境を整備する
人目につかず静かで、寝床と離れた場所にトイレを設置しましょう。
排泄中はとても無防備な状態なので、安心できる静かで落ち着いた場所を好みます。
また、犬は寝床が汚れることを嫌うので、寝床とトイレを離す必要があります。
スペースの問題がある場合は、柵を設けるなどして、寛ぐスペースとトイレとをはっきり区別できるようにしてくださいね。
犬はきれい好きなので、こまめに掃除してトイレを清潔に保つことも大事ですよ。
お散歩とトイレ時間を切り離す
お散歩中は自由に排泄したりマーキングさせたりしていると、外でのトイレが当たり前になります。
「お散歩=トイレ」の認識がつかないようにしましょう。
具体的には電柱や植込みなど、排泄しそうな場所にワンちゃんを近づけないことです。
またお散歩の時間やルートも決まっていると、お散歩の時間に合わせたトイレのリズムができてしまいます。
お散歩とトイレの時間を切り離すためにも、飼い主さんがお散歩をリードし、トイレをコントロールしてあげてくださいね。
足を上げてしたがる場合の対策をとる
ワンちゃんが足を上げてマーキングしたがる場合は、その習性を利用しましょう。
トイレにペットボトルなど筒状の棒にペットシートを巻き付けて設置します。
犬は本能的にポールなどに向かってマーキングしたがるので、自然とトイレの場所を覚えてくれますよ。
ペットボトルが倒れてしまう場合は、専用のグッズを利用するのもおすすめです。
ネットで「犬 トイレ ポール」と検索すると商品がヒットしますので、探してみてくださいね。
失敗しても絶対叱らない
ワンちゃんがトイレを失敗してしまっても、絶対に叱らないでくださいね。
頑張ってしつけをしているのになかなか覚えてくれないないと、イライラしてしまうこともあるでしょう。
しかし、失敗して怒られるとワンちゃんがトイレすること自体怖がってしまう可能性があります。
失敗したときは黙々と片付けて、成功したときはたくさん褒めてあげましょう。
失敗した場所はしっかりと掃除をする
ワンちゃんが失敗してしまった場所は、おしっこのニオイがなくなるまでしっかりと掃除しましょう。
ニオイが残っていると、そこがトイレの場所だと間違えてしまい、またその場所で排泄してしまう可能性があります。
トイレの場所を間違えないように、失敗した場所はニオイが完全になくなるまで掃除してくださいね。
外でしかトイレをしない愛犬も根気よくしつけて室内でできるようにしましょう!
この記事ではワンちゃんが外でしかトイレをしない理由やデメリット、トレーニング法について解説しました。
ワンちゃんが外でしかトイレをしない理由には、以下のことがあります。
- 犬の習性によるもの
- 寝床とトイレの距離が近い
- 外でのトイレが習慣になっている
- お散歩中に自由にマーキングしている
- 室内でトイレを失敗したときに叱られたことがある
理由はひとつとは限りませんので、ワンちゃんをよく観察して理由を見極めてくださいね。
外でしかトイレをしないと、以下のようなデメリットがあります。
- 一日に何度も散歩に行く必要がある
- 長時間の留守番やペットホテルに預けることが難しい
- トイレを我慢して病気になる危険性がある
- シニア犬になったときのお世話が大変になる
飼い主さんもワンちゃんにも快適な日常生活を送るために、室内でトイレできるようにしてあげることが大切ですよ。
室内でトイレができるようにするしつけ方法は、大まかに2つありました。
まずは室内で排泄する経験をさせるために、以下のことを行ってみてください。
- トイレするまでお散歩に行かない
- お散歩を短時間で終わらせて、すぐに自宅のトイレに行く
ワンちゃんがトイレを室内ではなかなかしないので、させてから行くということができなかったり、お散歩を短時間で終わらせることが難しかったりするなら、次のしつけを行ってみましょう。
- お散歩中も排泄時にトイレシートを使う
- お散歩時のトイレに近い環境を用意する
- 徐々に室内にトイレを移動する
- トイレシートだけにする
お散歩中にトイレシートですることに慣れさせるところから始め、徐々に室内へトイレを移行していき慣れさせましょう。
習慣化してしまったものをしつけなおすには、時間がかかります。
焦らずにワンちゃんのペースに合わせて、しつけを行ってくださいね。
しつけの成功率を上げるコツは、以下の6つです。
- 排泄時に特定の言葉を繰り返す
- トイレの環境を整備する
- お散歩とトイレ時間を切り離す
- 足を上げてしたがる場合の対策をとる
- 失敗しても絶対叱らない
- 失敗した場所はしっかりと掃除する
コツを意識して根気強くしつければ、外でしかしなかったワンちゃんも、自宅でトイレをしてくれるようになるでしょう。
室内でトイレができるようになれば、お散歩へ出かけることが厳しい状況のときにも快適に過ごせるようになりますよ。
記事の内容を参考にして、ぜひ取り組んでみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。