初めて迎えた犬が無駄吠えしたり落ち着きがなかったりして、しつけがうまくいかないとお悩みではありませんか?
普段の生活や他の犬との関わりの中でも、ちゃんとやっていけるか心配になってしまう…
仕事から帰宅したらワンちゃんがゴミ箱をひっくり返していて室内にゴミが散乱していたり、散歩中に拾い食いしたりするなど困る場面が多くあるでしょう。
実は犬と目を合わせるしつけ(アイコンタクト)をマスターすれば、スムーズにしつけができて信頼関係を育めます。
この記事では、犬と目を合わせるしつけをする意味と方法をご紹介しています。
今よりもっとワンちゃんとの絆を深めたいと考えている飼い主さんは、どうぞ最後までお読みください。
この記事でわかること
- 犬と目を合わせるしつけをするメリットと注意点
- 状況別による犬と目を合わせるしつけ方法
- 犬と目を合わせるしつけのポイント
犬と目を合わせることのメリットと注意点
犬と目を合わせるしつけの方法はメリットもたくさんありますが、注意点もあります。
ワンちゃんと信頼関係を築くためには、注意点を理解しつつ犬と目を合わせるしつけを行わないと、逆効果になってしまうんです。
メリットと注意点をしっかり理解して、ワンちゃんとよい関係を深めてくださいね。
犬と目を合わせることで得られるメリット
まずは、犬と目を合わせることで得られるメリットを解説します。
メリットは次の3つです。
- しつけがしやすくなる
- 問題行動を阻止できる
- 信頼関係を築ける
あなたも誰かに呼びかけられたら「なに?」と、相手の目を見て言葉を待ちますよね。
犬も同じで合図に反応し目を合わせることで、犬は指示を聞く態勢になります。
そのため指示が通りやすくなり、効率よくしつけができるんですよ。
またワンちゃんの注意を飼い主さんに向けられるので、気をそらすことも可能です。
例えば散歩中にバイクやほかの犬に吠えてしまう問題行動も、改善できます。
さらに目を合わせることで、オキシトシンというホルモンが犬と人の双方で促進されます。
オキシトシンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、不安や恐怖を抑え、心を安らかにする効果があります。
ワンちゃんも飼い主さんも心地よくなり、絆を深められるんですよ。
犬と目を合わせるときの注意点
次に注意点を解説します。
信頼関係を築こうとしているのに注意点を理解していないと、犬に不安を与えたり問題行動を助長したりしてうまくいきません。
ワンちゃんにとっても飼い主さんにとってもストレスなく行うために、注意点をしっかり理解してくださいね。
- 犬が恐怖心や警戒心を抱く
- 問題行動をこじらせる
無言でじっと見つめられる行為は、威嚇を意味します。
ワンちゃんを迎え入れて間もない頃や信頼関係がまだ築けていない状況では、目を合わせるのは避けましょう。
犬に不安や恐れを植え付けたり、攻撃性を高めたりするからです。
ワンちゃんをお迎えしてから環境に慣れるまで、1~2週間ほど時間が必要です。
初めは飼い主さんへの恐怖心もありますので、無理に目を合わせないようにしてください。
またワンちゃんが飼い主さんの気を引くためにイタズラしたときも、目を合わせないようにしましょう。
「飼い主さんの気を引けた」と学習して、問題行動が悪化しやすくなりますよ。
状況別による犬と目を合わせるしつけ方法
犬と目を合わせるしつけの準備として、ワンちゃんが自分の名前を覚えていることが大前提です。
呼ばれたらいいことがあると思ってもらえるように、普段から名前を呼ぶようにしましょう。
「◯◯ご飯だよ」「◯◯お散歩行こうね」と、楽しみがあるときに名前を入れて話しかけるといいですね!家族の間でも呼び方を同じにしておくと覚えやすいですよ。
ワンちゃんが自分の名前を覚えたなら、いろんな状況でも目を合わせられるようにしておくと、さらにしつけがしやすくなります。
状況の違いによって、しつけのポイントは変わりますので、参考にしてくださいね。
犬が近くにいるとき
ワンちゃんが近くにいて、落ち着いているときの目の合わせ方です。
- 名前を呼ぶ
- 目が合ったら「えらいね!」など短い言葉で褒める
- おやつなどのご褒美をあげる
理想は1回の呼びかけで注目させることです。
反応しないからといって、何度も呼ばないようにしましょう。
もし反応がなければ、少し時間を置いてから再チャレンジしてください。
犬が何かに気を取られているとき
犬がソワソワしていたり、おもちゃに夢中になったりと落ち着きがないときの目の合わせ方です。
気を取られていてもイタズラや問題行動を阻止できるので、ぜひマスターしましょう。
- おやつやフードを手に持って注目させる
- 犬が手に集中したら名前を呼ぶ
- 目が合ったら「えらいね!」など短い言葉で褒める
- おやつなどのご褒美をあげる
ワンちゃんが気になることに集中しすぎて、おやつやフードに気づかないときは、おやつやフードを持った手をワンちゃんの鼻先に近づけ、こちらに注目させるとよいですよ。
それでもまだワンちゃんが飼い主さんに注目しないなら、ワンちゃんが気にしている対象物とワンちゃんの間に立ち、視界を遮りましょう。
またおやつやフードにばかり気にして、声かけに反応しないこともあります。
そんなときは手に注目させたまま、おやつを持った手をワンちゃんの目と飼い主さんの目の直線上(飼い主さんのアゴあたり)に持っていき、目が合ったら名前を呼びます。
何かに気を取られているときは難しいかもしれませんが、根気よく続けることが大切です。
犬と目を合わせるしつけのポイント
状況別で解説してきましたが、個体差があり覚えの早い犬もいれば時間がかかる犬もいます。
少しでもスムーズにできるようポイントを解説しますね。
慣れるまでは静かな場所で呼ぶ
ワンちゃんが集中できるように、初めは静かな場所で練習します。
周囲に子どもが遊んでいる公園や、大きな音がするような場所では気が散ってしまいます。
おもちゃなど、ワンちゃんが興味を示しそうな物も目に入らないように片づけましょう。
おやつをあげることを繰り返せば「飼い主さんと目が合ったらいいことがある」と、覚えるようになりますよ。
楽しい声と表情で接する
硬い表情で呼ばれても、楽しく視線を合わせる気持ちになりませんよね。
「怒られているのかな」と、思わせてしまいます。
名前を呼ぶときは優しい表情を心がけ、笑顔で名前を呼ぶようにしましょう。
飼い主さんの心の状態は、ワンちゃんにも伝わります。
そのため楽しい気持ちでしつけができないなら、時間を置くのも効果的です。
例えばイライラした状態でしつけをすると、ワンちゃんは飼い主さんのイライラを感じとり怯えることで指示に応えられず、さらに飼い主さんがイライラするという悪循環になるからです。
スムーズにいかないこともあると思いますが、決して怒らないでくださいね。
怒ってしまうとワンちゃんはトラウマとなり、信頼関係を築くことが難しくなってしまいます。
飼い主さんもワンちゃんも、ストレスや不安を感じるなら中断し、気持ちをリフレッシュしてから、しつけを行いましょう!
おやつをあげる頻度を減らす
ご褒美のオヤツをあげる頻度は、徐々に減らしましょう。
おやつをあげ続けた場合、おやつを持っていないと、やらなくなるので注意してくださいね。
最初のうちは、呼んで目が合ったら毎回褒めておやつなどをあげて問題ありません。
しかし呼べばワンちゃんが目を合わせるようになったら、おやつなどご褒美をあげる回数を2回に1回、3回に1回と、あげる間隔を徐々にのばします。
最終的にはおやつなどは与えずに、誉め言葉だけで完了するようにしましょう。
犬と目を合わせるしつけをマスターして信頼関係を深めましょう
この記事では犬と目を合わせるしつけの意味と方法をご紹介しました。
犬と目を合わせるしつけをすることで、スムーズにしつけができることだけではなく信頼関係も構築できます。
ポイントをもう一度確認しましょう。
- しつけがしやすくなる
- 問題行動を阻止できる
- 信頼関係を築ける
目が合うことでワンちゃんは飼い主さんの指示を待つ状態となり、効率よくしつけをすすめられるようになります。
ワンちゃんが飼い主さんに集中しやすくなるので、問題行動も減らせるでしょう。
愛情や信頼に関するホルモンのオキシトシンが促進されるため、絆が深まりますよ。
- 犬が恐怖心や警戒心を抱く
- 問題行動をこじらせる
犬と目を合わせることは、しつけやコミュニケーションに役立ちます。
しかし、状況によっては犬の気持ちを高ぶらせてしまうこともあります。
犬が不安を感じているときは、目を合わせたり凝視したりしないようにしましょう。
近くにいるとき
→名前を呼び、目が合ったら短い言葉で褒めてご褒美をあげる
何かに気を取られているとき
→おやつなどを手に持って注目させ、手に集中させた状態で名前を呼ぶ。目が合ったら褒めてご褒美をあげる
何度も呼ばずに、1回で目を合わせるように練習しましょう。
ワンちゃんの気持ちが散乱しているときは、ワンちゃんの意識を飼い主さんに向けるように、おやつで誘導するといいですよ。
- 初めは静かな場所で呼ぶ
- 優しい表情を心がけ、笑顔で名前を呼ぶ
- ご褒美のおやつは徐々に減らす
初めのうちは、ワンちゃんが集中しやすい場所で行いましょう。
ワンちゃんが楽しい気分でしつけに取り組めるように、声のトーンや表情は気をつけてください。
ご褒美のおやつは常にあげていると、おやつを持っていないと目を合わせなくなりますので、おやつをあげる頻度に注意が必要です。
個体差があり、早く覚えられる犬もいれば時間がかかる犬もいます。
焦ることなく、じっくり向き合ってあげましょう。
犬と目を合わせるしつけを実践して、愛情あふれる関係を築いてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。