
うちの子、散歩中に匂いばかり嗅いで全然歩かない……!



スムーズに歩いてほしい時に限って立ち止まってしまうと、イライラしてしまう……
ワンちゃんとのお散歩は、健康維持や気分転換、飼い主さんとの絆を深めるための大切な時間です。
しかし、「匂いを嗅ぎすぎてなかなか前に進まない」といったお悩みを持つ飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、犬が散歩中に匂いを嗅ぎ続けるのには、ちゃんとした理由があります。
無理にやめさせようとすると、ワンちゃんがストレスを感じ、散歩自体を嫌がる原因にもなってしまうんです。
今回は、ワンちゃんが匂いを嗅ぎすぎて歩かない理由を徹底解説するとともに、「匂い嗅ぎ」と上手に付き合いながらスムーズに歩くための具体的な対策をご紹介します。



ワンちゃんとの散歩をストレスゼロで楽しむためのヒントが満載です!
ワンちゃんとの散歩をもっと快適で楽しい時間にするために、ぜひ最後まで読んでみてください!
犬が散歩中に匂いを嗅ぐ理由とは?
ワンちゃんが散歩中に匂いを嗅ぐのは本能的な行動ですが、なぜそこまで執着するのか疑問に思う飼い主さんもいるかもしれません。
犬にとって匂いを嗅ぐことは単なる「遊び」ではなく、情報収集やコミュニケーションの手段、安心感を得るための大切な行動なのです。
そのため、無理にやめさせようとすると、犬がストレスを感じたり、散歩自体を嫌がるようになったりすることもあります。
ワンちゃんにとって、散歩は運動やコミュニケーションのためにとても大切です。
ワンちゃんの散歩の重要性について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。


情報収集
犬の嗅覚は匂いの種類などによって差はあるものの、人間より1,000~1億倍以上優れているとされています。
犬にとって匂いは「大切な情報」で、外の世界を知るための重要な行動です。
他の犬や動物が残した匂いを嗅ぐことで、その動物の性別・年齢・健康状態、さらには感情まで把握することができます。
地面や物に残された匂いを嗅ぐことで、ワンちゃんは他の犬や動物と間接的に会話をしているんです。
ストレス解消やリラックス効果
ワンちゃんにとって匂いを嗅ぐことは、ストレス発散やリラックス効果を得るための行動でもあります。
嗅覚を使うことで脳を刺激し、リフレッシュしているのです。
特にストレスがたまりやすい室内犬にとって、散歩中の匂い嗅ぎは非常に大切な時間です。
室内で過ごす時間が多いワンちゃんや、運動不足気味のワンちゃんほど散歩中に匂い嗅ぎが増える傾向にあります。
環境を確認し、安心感を得るため
ワンちゃんは匂いを嗅ぐことで「この場所は安全かどうか」を確認・判断しています。
初めて行く場所や新しい散歩コースで、ワンちゃんが地面や草むら、道端の物の匂いを細かく嗅ぎ続けていることはありませんか?
これはその場所の「匂いデータ」を収集し、次回以降安心して通れるようにしているのです。
習性や個体差によるもの
犬種によっても匂い嗅ぎの頻度には違いがあります。
特に以下の犬種は「嗅覚ハウンド」と呼ばれ、匂いを追跡する本能が強い傾向があります。
- ビーグル
- ダックスフンド
- バセットハウンド
- ブラッドハウンド
このような犬種の場合、匂い嗅ぎが長時間にわたることが普通であり、その行動を完全にやめさせるのは難しいと言えます。



なんでこんなに匂いを嗅ぐの?って思ってたけど、いろんな理由があるのね!
犬の散歩中の匂い嗅ぎ、どのくらいの時間なら正常?
ワンちゃんの年齢・犬種、性格やその日の気分によって適切な時間は異なりますが、散歩全体の30~50%程度を匂い嗅ぎに費やすのが一般的と考えられています。
30分程度の散歩なら10~15分、1時間の散歩なら20~30分程度の匂い嗅ぎであれば問題ありません。



ワンちゃんの年齢によっても適切な匂い嗅ぎの時間は変わります。
- 子犬:好奇心旺盛で世界を学ぶために散歩の半分以上を匂い嗅ぎに費やすこともある
- 成犬:歩く事そのものを楽しむようになる。匂い嗅ぎの時間は散歩全体の30~50%に収まる場合が多い
- シニア犬:運動量が減り、歩くよりも匂い嗅ぎに時間をかけるようになる
ワンちゃんがまったく歩かずにずっと匂いを嗅ぎ続ける場合や、逆に全然匂いを嗅がない場合は、何らかの問題がある可能性があります。
ワンちゃんがあまりにも歩いてくれなくてお困りの飼い主さんは、こちらのページも参考にしてみてください。


犬が匂いを嗅ぎすぎる場合の原因
先ほども触れた通り、ワンちゃんは散歩全体の30~50%程度を匂い嗅ぎに費やすのが一般的です。
ですが、ワンちゃんが散歩中に匂いを嗅ぎすぎる場合、環境の変化やストレスが関係している可能性があります。
初めての場所や久しぶりの散歩コースでは、ワンちゃんは安全確認のために念入りに匂いを嗅ぐことが多いです。
過去の散歩中に怖い経験をした場合や、引っ越し、家族構成の変化などもワンちゃんの匂い嗅ぎが増える原因となります。
また、運動不足の場合も匂い嗅ぎが増えやすいです。
エネルギーが余っているため、散歩中に興奮しやすく、匂い嗅ぎに執着してしまうことがあります。
ワンちゃんの匂い嗅ぎが多すぎる場合は、最初の5〜10分間は自由に匂いを嗅がせましょう。
その後に「そろそろ行くよ」と声をかけながら歩く時間に切り替えるとスムーズに散歩を進めやすくなります。
犬が全く匂いを嗅がない場合の原因
ワンちゃんが全く匂いを嗅がない場合も注意が必要です。
急に匂い嗅ぎをやめた場合、嗅覚の低下や体調不良が原因の可能性があります。
風邪をひいて鼻が詰まっていたり、加齢によって嗅覚が衰えたりすると、散歩中の匂い嗅ぎの頻度が減ることもあるんです。
食欲や元気があるかをチェックし、異変を感じた場合は動物病院に相談するようにしましょう。
毎日同じ散歩コースを歩いていると、犬がその環境に慣れすぎてしまい、匂い嗅ぎへの関心が薄れてしまうこともあります。
犬にとって新しい刺激がないと、散歩を退屈に感じて匂い嗅ぎへの関心が薄れてしまうためです。



散歩はときどき違うルートを歩いたり、公園に行ったりするなどの変化をつけるようにしましょう。
犬の散歩中の匂い嗅ぎで注意すること
ワンちゃんの散歩中の匂い嗅ぎは気分転換や情報収集のために大切な時間ですが、実は思わぬ危険が潜んでいます。
その代表的なものが「拾い食い」と「虫刺され」です。
それぞれの危険について詳しく解説していくので、しっかりと対策をとってワンちゃんを守ってあげてください。
拾い食い
ワンちゃんは好奇心や本能的な行動から、散歩中に落ちているものを口に入れてしまうことがあります。
子供が落としたお菓子などを、飼い主さんが気づかないうちに食べてしまうことはよくある話です。
拾い食いを覚えてしまうと、匂い嗅ぎの目的の1つに「食べ物を探すこと」が加えられ、より匂い嗅ぎが長くなってしまうことがあります。
ワンちゃんが拾い食いをしないようにするには、「ダメ」「アウト」などのコマンドを教え、落ちているものを口にしようとした時に制止できるようにすることが重要です。
虫刺され
草むらや公園を歩いていると、蚊・ノミ・ダニ・ハチなどの虫に刺されるリスクもあります。
蚊に刺されるとフィラリア症の危険があり、ノミやダニは皮膚炎や貧血の原因になることもあります。
特に春から秋頃までは虫の活動が活発になるため、注意が必要です。
散歩前は犬用の虫よけスプレーを使用、帰ってきたらワンちゃんの体をチェックし、ノミやダニがついていないか確認するなどの対策をしましょう。
犬が匂いを嗅ぎすぎて歩かないときの対策
犬が散歩中に匂いばかり嗅ぐ場合、完全にやめさせるのではなく、適切にコントロールすることが大切です。
具体的な方法は以下の通りです。
- 匂い嗅ぎタイムを取り入れる
- リードの使い方を工夫する
- ご褒美を使って意識を引く
- 定期的にトレーニングをする
- 犬の体調や環境を確認する
それぞれの方法について詳しく解説していきます。
匂い嗅ぎタイムを取り入れる
散歩開始直後や途中に、「匂い嗅ぎタイム」を設けてあげましょう。
散歩の最初5分や途中の休憩中に「好きなだけ匂いを嗅いでいい時間」を作ると、ワンちゃんの欲求が満たされて歩く事に集中しやすくなります。
「行くよ」、「スタート」などの合図を決めて匂い嗅ぎタイムから歩行タイムに切り替える習慣を作っていきましょう。
リードの使い方を工夫する
ワンちゃんがあちこち行き過ぎないように、リードを短く持って飼い主さんの近くを歩くように誘導するのも方法の1つです。
匂いを嗅いでいる時に強く引っ張ると、逆にワンちゃんが反発してしまうことがあります。
引っ張りすぎるとワンちゃんにとってストレスになってしまうので、注意が必要です。



「一緒に歩く」という意識を持って、あくまで穏やかにコントロールすることが大切です。
ご褒美を使って意識を引く
ワンちゃんが匂い嗅ぎに夢中になっている時に、好きなおやつやおもちゃを使って注意を引くのも効果的な方法です。
おやつやお気に入りのおもちゃを上手に使うことで、ワンちゃんが自発的に歩くことを楽しむようになり、散歩のペースをスムーズに整えることができます。
ワンちゃんがこちらに意識を向けたら、歩き出すタイミングで「いい子だね」と褒めながらご褒美を与えると、飼い主さんの指示に従いやすくなります。
定期的にトレーニングをする
散歩中の行動を改善するためには、日常的なしつけも重要です。
「おいで」や「ついて」など、名前を呼んで飼い主さんの元に来るトレーニングを繰り返すことで、散歩中も指示を聞きやすくなります。
匂い嗅ぎが多い場合、「ストップ」のコマンドで行動を止める練習をしておくのも便利です。
犬の体調や環境を確認する
ワンちゃんが歩かない理由が、匂い嗅ぎだけではない場合もありますので、以下の点をチェックしてみましょう。
- 肉球に傷はないか
- 爪が伸びすぎていないか
- 散歩がいつも同じコースになっていないか
足にトラブルがある場合、ワンちゃんが歩きたがらないことがあります。
また、散歩コースが同じ道ばかりだとワンちゃんが飽きてしまい、匂い嗅ぎに集中することがあります。
気分転換に新しいコースを試してみるのもおすすめです。
犬と飼い主が楽しい散歩をするためのポイント
散歩はワンちゃんにとって楽しい時間であるべきです。
飼い主のペースに無理やり合わせようとせず、犬のペースに寄り添う気持ちを大切にしましょう。
犬のペースを尊重する
散歩中の匂い嗅ぎは、ワンちゃんにとって自然な行動です。
「どうしてこんなに嗅ぐの?」とイライラする目に、ワンちゃんの心理や本能を理解し、寄り添う姿勢を持ちましょう。
散歩はワンちゃんがリフレッシュして楽しむための大切な時間です。
匂い嗅ぎを完全にやめさせるのではなく、うまく付き合うことを意識していきましょう。
飼い主さんもリラックスする
散歩中にワンちゃんが歩かないと、イライラする事もあるかもしれません。
そんな時はまず深呼吸をして、リラックスするようにしましょう。
飼い主さんの感情はワンちゃんにも伝わるので、ポジティブな気持ちで散歩を楽しむことが大切です。
犬が匂いを嗅ぎすぎて歩かないときも、上手に付き合って楽しく散歩しましょう!
今回は、ワンちゃんが散歩中に匂いを嗅ぐ理由や、スムーズに散歩するための対応について詳しく解説しました。
ワンちゃんが匂い嗅ぎをする理由は、以下の通りです。
- 情報収集
- ストレス解消やリラックス効果
- 環境を確認し、安心感を得るため
- 習性や個体差によるもの
ワンちゃんが散歩中に匂いを嗅ぐのは、本能的な行動であり、世界を理解するための大切な手段です。
ワンちゃんが匂い嗅ぎに費やす時間は年齢や犬種・性格などによっても異なりますが、散歩全体の30~50%程度であれば正常だといわれています。
匂い嗅ぎが多すぎたり、少ない場合には以下の原因が考えられます。
- 環境の変化
- ストレス
- 運動不足
- 体調不良
- いつも同じ散歩コースで飽きている
原因に心当たりがある場合は、それぞれ対応をしてあげましょう。
特に体調不良が原因の可能性がある時は、すぐに動物病院で相談をしてください。
ワンちゃんの匂い嗅ぎには、拾い食いや虫刺されなどのリスクもあるので注意も必要です。
散歩中は以下のことをして、ワンちゃんを守ってあげてください。
- 「ダメ」「アウト」などのコマンドを教え、落ちているものを口にしようとしたときに制止できるようにする
- 散歩前に犬用の虫よけスプレーを使用する
- 散歩後に犬の体をチェックし、ノミやダニがついていないか確認する
- 草むらや植え込みなど、虫が多い場所は犬が入りたがってもあまり入れない
ワンちゃんが匂い嗅ぎをしすぎて歩かない場合は、以下の対応をとってスムーズに歩けるように調整すると良いでしょう。
- 匂い嗅ぎタイムを取り入れる
- リードの使い方を工夫する
- ご褒美を使って意識を引く
- 定期的にトレーニングをする
- 犬の体調や環境を確認する
ワンちゃんの匂い嗅ぎは、無理にやめさせるのではなく、うまく付き合いながらバランスを取ることが大切です。
頻度やタイミングをコントロールすることで、散歩をスムーズに進めることができます。
今回紹介した対策を試しながら、ワンちゃんとの散歩をもっと楽しいものにしていってくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。