犬の問題行動のひとつに無駄吠えがあります。
玄関チャイムが鳴れば吠え、外で音がすれば吠え、ケージに入れれば「出して」と吠え……本当に大変ですよね。
来客が憂鬱になってしまったり、深夜早朝の無駄吠えで睡眠不足になったりと、飼い主さんのストレスは相当なもの。
集合住宅で暮らす方は特に、ご近所さんからの苦情も気になりますよね。
そこでこの記事では、無駄吠え防止グッズとその効果について紹介します。
あなたもご近所さんも、そして大切なワンちゃんも、ストレスなく快適に過ごすために、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
今回の記事でわかること
・犬の無駄吠え防止グッズの効果とリスク
・無駄吠え防止グッズの種類
・おすすめの無駄吠え防止グッズ
・犬の無駄吠えを根本から解決する方法
犬の無駄吠え防止グッズの効果とリスク
犬の無駄吠え防止グッズはどれも手軽に導入できるものばかりです。
だからこそ、次のような不安を持つ方も多いのではないでしょうか。
無駄吠え防止グッズって本当に効果があるのかな?
ずっと無駄吠え防止グッズを使い続けないといけないのでは?
無駄吠え防止グッズはどんな仕組みで無駄吠えをやめさせているのか。
大切なワンちゃんのために、その効果とリスクもきちんと知っておきましょう。
無駄吠え防止グッズのしくみと効果
犬が吠える
↓
刺激を与える
↓
びっくりして吠えるのをやめる
↓
「嫌なことが起こる」と学習する
無駄吠え防止グッズは犬が吠えると何らかの刺激を与えるようになっています。
- ぴりっと痛む
- 嫌な音がする
- 嫌な臭いがする
- 不快な感覚になる
人間でもそうですが、そんなことがあれば「うわっ!なに!?」とビックリしますよね。
この時点ではビックリして止まっただけですが、繰り返し刺激を与えるうちに「吠えると嫌なことが起こる」と学習するようになります。
「望ましくないことをしたら罰」方式の訓練と言えますね。
ワンちゃんが「吠えたらダメなんだ」ということを学習できれば、最終的にはグッズなしでも無駄吠えをしなくなります。
個体差があるので一概には言えませんが、大体数週間から数か月ほどで効果を感じる方が多いです。
無駄吠え防止グッズを使うことのリスク
一見便利に思える無駄吠え防止グッズですが、やはりリスクもあります。
安易に導入する前にぜひ知っておいてほしい3つのポイントをお伝えします。
肉体的・精神的な苦痛を伴う
一番大きな問題がこちら。
吠えるたびに嫌な刺激を与えるので、ワンちゃんへの負担が大きくなります。
想像してみてください。
相手にとって望ましくない行動をとるたびに、静電気がバチっとされる生活を……。
ひとつひとつの刺激は小さなものでも、それがあるかもしれないと思いながら生活するのは辛く苦しいもの。
「この人は嫌なことをしてくる」と学習し、人間不信に陥ってしまうこともあります。
飼い主さんにとっても、愛犬が嫌がる様子を目の当たりにするのは辛いですよね。
刺激に慣れてしまう
長く使っているうちに、その刺激に慣れてしまうという問題もあります。
結局元通りになってしまうばかりか、反抗してさらに強く吠えたり、飼い主さんを噛んでしまうケースもあります。
金銭的な負担が大きくなる
無駄吠え防止グッズにはさまざまな種類があり、ワンちゃんの性格や行動パターンによって合う・合わないがあります。
どの商品が合うかはやはり試してみないとわかりません。
あれもこれもと購入し大きな出費になってしまったという話もよく聞きます。
無駄吠え防止グッズには確かに効果があるけれど、それは一時的なものです。
犬の無駄吠え防止グッズ
無駄吠え防止グッズは、犬が吠えた時に以下のような刺激を与えるという特徴があります。
- 電気ショック
- 警告音
- 振動
- 超音波
現在は様々な種類の無駄吠え防止グッズが販売されています。
ワンちゃんの性格や生活パターンに合わせて使いやすいものを選びましょう。
代表的なものを紹介します。
無駄吠え防止グッズの種類
首輪タイプ
犬の首に装着するもので、鳴き声を自動検知して刺激を与えるものと、飼い主さんがコントローラで操作するものの2種類があります。
常に身に着けるものなので邪魔にならず、手軽に取り入れられるのがメリットです。
自動タイプなら飼い主さんがいないところでも機能してくれるので、そばについていられない時にも安心ですね。
設置タイプ
犬が過ごす部屋に設置するタイプで、鳴き声を検知すると警告音や超音波を発します。
行動範囲に合わせて複数設置する必要があります。
首輪タイプに比べてワンちゃんへの負担が少ない反面、無駄吠えが治るまでに時間がかかるというデメリットもあります。
携帯タイプ
警告音や超音波を発生させる小型の器具で、ワンちゃんが吠えたときに飼い主さんが操作します。
持ち運びしやすいサイズで、おでかけの時にも便利ですね。
手動で操作するため、飼い主さんがいないときの無駄吠えには対応できません。
スプレー
犬が嫌がる匂いのスプレーで、ワンちゃんが吠えた時に吹きかけます。
携帯タイプと同様、飼い主さんがそばにいる必要があります。
安価で導入しやすく、自作も簡単!
とにかく試してみたい方にぴったりですよ。
口輪
犬の口に装着し、口の動きを制限します。
口を大きく開けなくなるので、おのずと鳴き声も小さくなります。
無駄吠えだけでなく、噛み癖を直すのにも使われています。
おすすめの無駄吠え防止グッズ
多くの方に選ばれている人気の無駄吠え防止グッズを紹介します。
ファンタジーワールド ノーバーク・トレーニングカラー
警告音と振動で無駄吠えをやめさせる、首輪タイプの商品です。
電気ショックを使わない安心安全な方法で、獣医師も推奨しているのがポイント!
ファンタジーワールド ペットコレクター
犬の嫌がる音が出るスプレーです。
盗み食いや飛びつきといった様々な問題行動に対応できるので、1本持っておいて損はないですよ。
猫や鳥など、犬以外のペットにも使えます。
犬の無駄吠えを根本から解決するには?
無駄吠え防止グッズで一時的に無駄吠えが直っても、しばらくするとまた吠えるようになったり、せっかくのグッズが逆効果になってしまうことがあります。
無駄吠えは近隣トラブルにもなりかねない深刻な問題ですから、「今すぐなんとかしたい!」という飼い主さんの気持ちもよく分かります。
ですが、長い目で見れば、今後ずっと無駄吠えをしないお利口なワンちゃんに育てたほうが心理的な負担も少なくなります。
犬の無駄吠えを根本から解決するために知っておきたいことをまとめましたので、参考にしてくださいね。
無駄吠えが起こる原因
そもそも、犬はどうして吠えるのでしょうか。
- 警戒している
- 不安を感じている
- 要求がある
飼い主さんに、何かを伝えていることがほとんどです。
まずはワンちゃんの様子をよく観察し、何が原因で吠えているのかを探りましょう。
体の不調や認知症などで吠えている場合もありますので、いつもと違う時は動物病院を受診してくださいね。
無駄吠えを直すにはしつけが重要!
無駄吠えには、物音や知らない人に過剰反応して吠えている場合と、何らかの要求を通すために吠えている場合の2通りがあります。
どちらの場合でも、根本的な解決のためにはしつけが重要です。
ワンちゃんはあなたよりも上下関係が上だと思っています。
まずは根気よく主従関係を教え、信頼関係を築いていきましょう。
信頼ある上下関係ができたあとに、個々のケースに合わせてしつけを行っていきます。
過剰反応して吠えているのであれば「吠えなくても大丈夫な人だ」と教える。
要求して吠えているのであれば「吠えても要求は通らない」と教える。
家族全員で共通した認識をもってしつけに取り組めば、だんだんと無駄吠えをしなくなります。
時には心を鬼にしなければならない時もありますが、ぐっとこらえて上手にできたときには思いっきりほめてあげてくださいね。
無駄吠えのしつけについて別の記事で詳しく紹介しています。
こちらもぜひ読んでみてくださいね!
犬の無駄吠え防止グッズについて知っておきたい種類と効果
犬の無駄吠え防止グッズとその効果について紹介しました。
- 首輪タイプ → 首に装着し刺激を与える
- 設置タイプ → 普段過ごす部屋に設置し刺激を与える
- 携帯タイプ → 小型の機器から刺激を与える
- スプレー → 犬の嫌がる匂いを噴霧する
- 口輪 → 口に装着し口の動きを制限する
- 犬が吠えた時に刺激を与えることで「吠えると嫌なことが起こる」と学習させる。
- 無駄吠え防止グッズには肉体的・精神的な苦痛、刺激への慣れ、金銭的な負担などの問題がある。
- 無駄吠え防止グッズの効果は一時的なものであり、長期的にみると頼りない。
- 無駄吠えの根本的な解決のためにはしつけが重要!愛犬との信頼関係を大切に。
愛犬の無駄吠えにストレスを感じつつも、どうしたらいいのかわからないという方は多いのではないでしょうか。
犬の無駄吠え防止グッズには色々な種類があり、上手に使えば短期間で無駄吠えを直すことができます。
犬の問題行動に悩まされ、飼育放棄や虐待をしてしまう事件が後を絶ちません。
そんな悲しい事態になってしまう前に、道具を取り入れてみるのもいいでしょう。
そして、気持ちに余裕が出てきたらもう一度徹底したしつけに取り組み、根本から無駄吠えを直すことを考えてみてください。
あなたとワンちゃんが我慢せずに幸せに暮らせることを願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!