子犬の甘噛みも治した方がいいて聞いたからしつけてるけど、なかなか治らない………
うちの子がよく甘噛みするんだけど、どうやって治したらいいんだろう………
子犬の甘噛み、可愛いし、それほど痛くもないから、許してしまいがちですよね。
甘噛みを治そうと決心したけれど、うまくいかないという方も多いのではないでしょうか?
子犬の甘噛みは自然に治ると聞いて、しつける気持ちが揺らいでしまった人もいるかもしれません。
しかし噛んで気持ちを表現する癖がつきやすくなるため、甘噛みをさせないようにしつけないと後々トラブルが起こりますよ。
この記事では子犬の甘噛みの原因から治し方、おすすめグッズまでわかりやすく解説します。
子犬の甘噛みに悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。
【この記事を読むとわかること】
- 子犬が甘噛みをする原因
- 子犬の甘噛みをしつけないとどうなる?
- 子犬の甘噛みのしつけ方
- 子犬の甘噛みのしつけを成功させるコツ
- 子犬の甘噛みを治すときのおすすめグッズ
子犬が甘噛みする原因は?
ほとんどの子犬が行う甘噛みは、成長過程の一つといわれています。
なぜ子犬は甘噛みをするのでしょうか?
以下のように、さまざまな理由が考えられています。
- 噛みつき欲求
- 甘えている
- 歯がむずがゆい
- 好奇心
- 不安やストレス
- けがや病気の可能性
ひとつずつ説明しますね。
噛みつき欲求
犬はもともと「噛みたい」という欲求を持っています。
口を使って物を運んだり、物を咥えて振り回して遊んだりなど、「噛むこと」は犬にとって自然な行動です。
また野生では獲物を追い噛みついて仕留める、という狩猟をして犬は生き抜いてきました。
このようにして培われた狩猟本能も、「噛みつき欲求」に深く関与しています。
犬の「噛む」という行為は、自然なことなんですよ。
コミュニケーションを取ろうとしている
飼い主さんへの愛情表現として、甘噛みをすることがあります。
母犬と過ごしていた時期に、母犬に対して取っていた行動の一つです。
月齢の低い子犬に見られやすいですね。
また遊びの一環で甘噛みしている場合もあります。
子犬同士で噛み合い、力加減やどのように噛んだらよいのかなどを遊びながら学びます。
たいていは子犬のうちに母犬や兄弟犬と離れ、飼い主さんとの生活に入ります。
そのため母犬や兄弟犬の代わりとして、飼い主さんとコミュニケーションを取ろうとして甘噛みしているのです。
母犬や兄弟犬とのふれあいの延長として、甘噛みしているんですよ。
歯がむずがゆい
子犬の歯は、生後4ヶ月半から生後7ヶ月くらいにかけて、乳歯から永久歯に生え変わります。
歯がむずがゆかったり、口に違和感があったりするので、紛らわすために甘噛みをします。
この時期の甘噛みは、歯の生え変わりが原因の可能性が高いでしょう。
原因が歯の生え変わりだったなら、むずがゆさや口の中の違和感がなくなれば甘噛みは落ち着きますよ。
好奇心
ペットシッターとしてお客様とお会いしたとき、以下のようなお話をされる方がよくいらっしゃいます。
- 段ボールが気に入って噛みまくり、すぐにぼろぼろにしてしまう。
- 電気コードを噛む姿を見て、ヒヤッとした。
子犬は、新しい物に興味津々で、好奇心旺盛です。
口に入れて感触や噛み心地などを確かめ、まわりの環境を学ぼうとします。
カバーをつけたり、片づけたりして、子犬が危険な物はを口にしないように工夫しましょう。
不安やストレス
次にあげた不安やストレスがかかるような状況の場合、紛らわせるために甘噛みすることがあります。
- 慣れない留守番をした
- 知らない人に撫でられた
- 引っ越しをして環境が変わった
- 飼い主さんとのすれ違いがあった
- 体調不良や運動不足
ストレスがかかると、人や物ではなく自分自身(手足やしっぽなど)を噛んでしまう傾向があります。
留守番が長かったり、散歩や運動時間が短かったりすると、子犬が体力や暇を持てあますためです。
ストレスで自分自身を噛んだときは、一部分の被毛が薄くなったり、剥げたりしますよ。
ワンちゃんに不安やストレスがかからないように、配慮してあげましょう。
けがや病気の可能性
痛みや違和感といった異常がある場合には、噛むことが増えることがあります。
- いつも通りしているのに急に噛まれた
- 特定の部位を触ると噛まれる
上記のような場合は、けがや病気の可能性もあります。
何だかいつもと違うときは、じっくり観察して、必要に応じて病院を受診しましょう。
子犬の甘噛みはしつけないとどうなる?
子犬の甘噛みは自然に治ると聞いたことがあるし、放置してもいいのでは?
子犬の甘噛みは歯の生え変わりが原因だった場合を除いて、自然に治ることはありません
通常では兄弟同士での遊びを通して、相手が痛がる様子を見て、噛むことはいけないことだと学習していきます。
犬同士のふれあいが少ない環境では、飼い主さんが甘噛みに対して適切に対応する必要があります。
甘噛みをしつけないと、どうなるのでしょうか?
成長しても噛み癖がつきやすくなる
成長すれば噛む力も強くなるため噛み癖がつくと、以下のようなさまざまなトラブルの原因となってしまいます。
- 人に噛みついて、けがをさせてしまう
- ベッドやソファーなどの家具を噛んでボロボロにしてしまう
- 洗濯物を噛んで、ボロボロにしてしまう
- コードなどを噛んで事故に遭う
問題行動に発展しますので、甘噛みはやめさせましょう。
このようなトラブルを防ぐためにも、早めに甘噛みを治しておくことが大切ですよ。
子犬の甘噛みを治す方法
甘噛みは治した方がいいことはわかったけど、どうやってしつければいいの?
早めの対応が必要となる子犬の甘噛み。
犬の本能や成長過程に関係する行動であり、厳しくしつけるのはNGです。
自然に甘噛みしなくなるように上手に誘導してあげましょう
甘噛みを治す方法は、以下の2つです。
- 子犬のエネルギーを発散させる
- 子犬が甘噛みしてきたら離れる
詳しく説明しますね。
犬のエネルギーを発散させる
身体的、精神的に刺激が足りず、体力や時間が有り余ってしまうと、甘噛みしやすくなってしまいます。
以下のような遊びを通して、ワンちゃんの体力を発散し、欲求を満たしてあげましょう。
- 引っ張り合い遊びやボール遊び
- 嗅覚を使った遊び(ノーズワーク)
- 外へ連れ出す(ドッグランに連れて行くなど)
ただし、以下の点には注意が必要です。
- 甘噛みしたときに遊ばない
- 手で遊ばない
子犬が「噛んだら遊んでくれる」と勘違いしたり、「人の手は噛んでもよいもの」と誤認したりする可能性があります。
子犬のエネルギーを上手に発散してあげましょう
子犬が甘噛みしてきたら離れる
子犬が甘噛みしてきたら、以下のように対応しましょう。
- 低めの声で「痛い」「だめ」などの言葉で注意する。
- 噛むのをやめない場合は、無言で目線も合わせず部屋を出て行く
- しばらく(数十秒~1分程度)*して、部屋に戻る
- 噛んだりいたずらしたりしないで、上手に待てたときはたくさん褒める。
- 再び甘噛みしだしたら、①~➃を繰り返す
*部屋を出て子犬から離れる時間は短時間にしましょう。
戻るまでの時間が長いと、飼い主さんが部屋を出て行った理由がワンちゃんに伝わりにくくなります。
何度も繰り返して、ワンちゃんに「噛むと大好きな飼い主さんがいなくなって、遊びが終わってしまう」と覚えさせましょう。
繰り返すことによって、「噛むのはいけないこと」と学習しますよ。
子犬の甘噛みを治すときの成功のコツは?
甘噛みしてきたら、きちんと対処しているはずなのに治らない………
甘噛みを治すときに、いくつかのコツがあります。
行き詰まっている飼い主さんは、以下の6つのコツを参考にしてみてください。
- 自然に治るわけではないと理解する
- 犬が甘噛みする前にやめる
- 大げさに反応しすぎない
- ケージやハウスに閉じ込めない
- 噛んだときは絶対に要求を叶えない
- 一貫した態度や言葉でしつける
詳しく説明しますね。
自然に治るわけではないと理解する
「甘噛みは自然に治るかもしれない」という思いがあると、真剣にしつけと向き合わなくなるため成功が難しくなります。
「まぁいいか」と軽い気持ち取り組んでも、子犬には「噛むことはしてはいけないこと」と伝わらないためです。
飼い主さんの適切な対応がないと、甘噛みは治りません。
甘噛みは自然に治らない、しつけが必要なものだという意識が大切です。
犬が甘噛みする前にやめる
甘噛みを治すためのコツの一つが「噛む経験」を減らすことです。
ワンちゃんが「甘噛みしてきそうだな」と感じたら、「お座り」や「待て」など指示を出し、気をそらせましょう。
噛まれそうになったら離れるなどの対応も有効です。
ワンちゃんをよく観察していれば、甘噛みしてくるタイミングが分かってきますよ。
噛まれないように対応することで、ワンちゃんの「噛む経験」を減らすようにしましょう。
大げさに反応しすぎない
甘噛みされたとき「痛ぁい!!」など、大きなリアクションをとっていませんか?
例えばワンちゃんが構ってほしくて噛んだとしましょう。
構ってくれた、遊んでくれたとワンちゃんが勘違いすることがあります。
また高い声は獲物を捕らえたときの悲鳴を連想させ、ワンちゃんが興奮してさらに噛むようになりますよ。
甘噛みされたときは、毅然とした態度で叱りましょう。
ケージやハウスに閉じ込めない
ケージやハウスは、子犬にとって安心して過ごせる場所です。
噛むのをやめないからといって閉じ込めてしまうと、ケージやハウスに嫌なイメージがついてしまいます。
寝るときや留守番のときなどで、ケージやハウスの中で静かに過ごせなくなってしまうでしょう。
ケージやハウスをお仕置き部屋にするのは、絶対にNGです。
噛んだときは絶対に要求を叶えない
根負けして要求を叶えてしまった場合、「噛んだら要求が叶う!」と勘違いして、噛む回数が増えてしまいます。
ワンちゃんが噛むのをやめるまで、心を鬼にして要求には応えないでください。
噛むのをやめたら、たくさん褒めて「噛むのをやめたら楽しいことがある」と覚えてもらいましょう。
噛んでいる間は、毅然とした態度で対応してくださいね。
一貫した態度や言葉でしつける
しつけをするときは、一貫した態度や言葉で行いましょう。
ほかのしつけでも同じですが、家族によって対応が違うと、子犬が混乱してしまします。
叱るときの言葉を決め、一貫性を持って対応しましょう。
叱る言葉は「だめ」や「やめ」など、短くわかりやすい言葉がおすすめですよ。
子犬の甘噛みを治すときのおすすめグッズ
子犬の甘噛みをしつけるときは、上手にグッズも活用しましょう。
おすすめのグッズは以下の3つです。
- ロープのおもちゃ
- コング
- 噛みつき防止スプレー
ひとつずつ説明しますね。
ロープのおもちゃ
ワンちゃんとの引っ張り合い遊びに最適です。
噛みつき欲求を叶えながら、飼い主さんと遊べてストレス解消にもなります。
持ち手付きやボール付きなど、いろいろな形や素材でできている物があり、種類が豊富です。
またロープの太さや長さのバリエーションも、さまざまあります。
間違って飼い主さんを噛んでしまうことがないような形状、長さのものがおすすめです。
コング
コングとは中におやつが入れられるようになっている、ゴム製の知育おもちゃです。
ほどよい弾力と硬さがあります。
留守中や目を離すときにおすすめです。
サイズや種類が豊富なので、ワンちゃんの好みで選んであげましょう。
噛みつき防止スプレー
噛みつき防止スプレーとは、苦味や辛味など犬が不快に感じる味がするスプレーです。
犬が口に入れても問題がない成分で作られているため、安心して使用できます。
噛んでほしくないものに吹きかけておきましょう。
頻繁に使うとワンちゃんが慣れてしまう傾向があるので、ここぞという場所に使うとよいですよ。
子犬の甘噛みは早めに治して今後も愛犬と快適に生活しよう
この記事では、子犬の甘噛みの原因やしつけない場合の問題、治し方について解説しました。
子犬が甘噛みする原因は、以下の通りでした。
- 噛みつき欲求
- 甘えている
- 歯がむずがゆい
- 好奇心
- 不安やストレス
- けがや病気の可能性
犬の本能的な理由、歯の生え変わりやけがをしているなど身体的な理由、コミュニケーションを取りたくてなど、原因はさまざまです。
原因を見極めて、それぞれに合った対応をしてくださいね。
子犬の甘噛みをしつけなかった場合、以下のような問題が懸念されます。
成長しても噛み癖が残り、噛んで要求を通そうとしたり、人や他の犬を噛んでトラブルを起こしやすくなる
成犬になる頃には問題行動になる可能性がありますので、早いうちにしつけましょう。
子犬の甘噛みのしつけ方は、以下の通りでした。
- 子犬のエネルギーを発散させる
- 子犬が甘噛みしてきたら離れる
十分に子犬と遊びエネルギーを発散させること、子犬が甘噛みしてきたらその場を離れて「噛む=飼い主さんがいなくなる」と学習させることを続ければ甘噛みは減っていきますよ。
以下の6つの甘噛みを治すためのコツを実践して、しつけを成功させてくださいね。
- 自然に治るわけではないと理解する
- 犬が甘噛みする前にやめる
- 大げさに反応しすぎない
- ケージやハウスに閉じ込めない
- 噛んだときは絶対に要求を叶えない
- 一貫した態度や言葉でしつける
子犬の甘噛みを治すときのおすすめグッズは、以下の3つでした。
- ロープのおもちゃ
- コング
- 噛みつき防止スプレー
状況によってグッズも使い分けて、上手にしつけましょう。
子犬にとって噛む行為は、自然なことです。
子犬を理解しながら甘噛みを正しくしつけて、愛犬と快適に過ごしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
犬が甘噛みする人としない人がいますよね?
甘噛みについてさらに知りたい方は以下の記事も参考にしてください。